神戸美術研究所アトリエKAIってどんなとこ? ここではアトリエKAIでの日々の出来事を紹介しています。 最新情報や連絡事項,展覧会情報などもこちらから。


by kai_today
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カテゴリ:今週の1冊( 24 )

今週の1冊

世界の美術
アンドリュー・グレアム=ディクソン 監修 / 樺山 紘一 監修
河出書房新社

先週に引き続き、受験生教科書本の紹介第2弾
今回は美術史の百科事典ともいえる大書。
値段は高値の13,000円。
肝心の内容は・・・
下写真のようにメジャーな作家・作品に対しては細かい説明がビジュアル的に
施されていてとても親切。受験生にとっては非常に分かり易くまとめられている。
いろんな美術史の本を見てきたが、本書が受験生にとってはベスト本。
お小遣いを貯めて買いましょう!
将来に投資してみたら?
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by kai_today | 2010-10-02 20:02 | 今週の1冊

今週の1冊

子どものためのアートブック その2
アマンダ・レンショー 著  
ファイドン

以前講評で紹介した1冊。
世界中の子供たちが読んだアート本(らしい・・・)の第2弾。
世界中で読まれただけあって、子供本でも内容は結構充実。
アートを学び始める受験生にとっては、絵画の成り立ちや作者の考え方、
色や形、質感、パターンなどを理解するための良い参考書。
ホックニー、デューラー、ムーア、マグリット、ラファエロ、レジェ等々
聞き覚えのある作家の30人30作品。

受験課題、色彩表現の思考の助けに必ず役に立つ1冊ですよ。
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by kai_today | 2010-09-25 20:09 | 今週の1冊

今週の1冊

集落の教え100
原 広司 著
彰国社

著者のライフワークである世界の集落調査をまとめたもの。
文章は哲学的でもあり少し難解かもしれない。
まずは、集落ごとに記された冒頭の短い文章と写真を見るだけでも良い。
大事なのは,そのあと「想像」すること。
デザイン力を高めるにはお薦めの1冊。

著者は、集落調査を通して受けた教えを自らのデザインへと結び付けていくわけだが、
読み終えた後には京都駅へ行ってみよう!
本書の内容が少しは見えてくるかも・・・
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by kai_today | 2010-09-04 18:30 | 今週の1冊

今週の1冊

ゴッホの手紙
小林 秀雄 著
新潮社

今年は印象派やポスト印象主義の展覧会が目白押し。
本屋に行けば、印象派関連の特集を組んだ雑誌等が多く見受けられます。

ポスト印象主義の画家であるゴッホは、弟テオに多くの手紙を書いたのは有名な話し。
この手紙に関しては多くの書籍が出ているが、
本書は巨人・小林秀雄が読み解く「ゴッホの手紙」

ゴッホが感じた風景や色彩、その印象が文章を通して読み取れることがとても参考になる。
晩年、ゴッホは精神が錯乱し自ら命を絶つことになるのだが、
発作の恐怖と隣り合わせの中でのテオとのやり取り、死に向かうまでの経過を
順次読み進めていくと、新しいゴッホ観によって新しくゴッホの絵を見ることができる。

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by kai_today | 2010-08-13 14:41 | 今週の1冊

今週の1冊

山田脩二 日本旅 1961-2010
山田脩二 著
平凡社

連日、耳を疑いたくなるようなニュースが紙面を賑わしているが、
昨日も二人の幼い子供を餓死させ腐敗させた母親が捕まった。
当然、この母親に同情する余地など微塵もない。
しかし、残酷な結果をもたらした原因は、この母親だけの問題だろうか?
このような事件が多発する現状、その裏側に潜んでいるもの、
それはどうやらとても複雑のようだ。

政治の崩壊、都市空間の崩壊、そして精神崩壊。

美術,芸術に従事する者、それを志す者にとってもこの問題を避けるわけにはいかない。
芸術の持つ可能性は、人を、時代を変えうるものである。
温暖化問題では、100年後には人類が消滅すると論じている学者もいる。
経済成長だけを追いかける時代はとうに過ぎているはずだ。

僕自身、都市空間を形成する一部を担う仕事をしている。
真剣にこの問題に向き合わなければならない。

実は「七匹のメダカ」を立ち上げたのも、この現状を変えなければ
と感じたから。たとえ微力だったとしても・・・

今週の1冊は写真集。
淡路島の瓦職人でもある山田脩二の50年にわたる写真作品集。
すべてモノクロームのフィルムなので粒子が際立つ。
でもそれがいい。
日本の原風景ともいえる写真の数々、僕なんかより、一世代も二世代も上の
人が見ると感慨深いんだろうな。
貧しいながらも古き良き時代の記録、その時代を生きていない僕でも
写真から感じる人の力、都市の力は凄いとしか言いようが無い。
こんな時代だからこそ読みたい1冊です。
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by kai_today | 2010-07-31 15:11 | 今週の1冊

今週の1冊

父の像
吉本 隆明 著
ちくま文庫

たまたま本屋で手に取った1冊。

夏目漱石、森鴎外、芥川龍之介、有島武郎、宮沢賢治、太宰治
明治・大正・昭和を活躍の舞台とした作家たちの作品から、「父の像」を読み解く。
この国民的作家たちの作品の中に秘められた「父親」に対する想いや考え方
(それは自分自身であったり、自分の父親であったり)を著者が読み解いていき、
最終章で著者自身の父の像と結びつける。

「父親」というものを、作品の中でしかも間接的に表現している。
直接的な表現を使わないことで誰かに伝えたかったのだろうか・・・
最後の晩餐のダヴィンチみたいなもの?
文学と絵画、表現方法は違えども作品に秘められた作者の想いは深い。


観点が違えば作品の印象も変わる訳で、夏の夜長は漱石の再読といきますか。
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by kai_today | 2010-07-24 12:42 | 今週の1冊

今週の1冊

「近代建築論講義」
鈴木 博之 著
東京大学出版会

著者は日本を代表する建築史家。
本書は退官に際して行った講義をまとめた退職記念講義録。
建築デザイン・インテリアデザイン・空間デザインを学んでいる学生、
あるいは、これから学ぼうとしている学生にとっては必読書。
時代順に追っかけるといった歴史本の定石ではなく、
あくまで筆者の長年に渡る研究内容からテーマを抜き出した構成になっている。
しかも、様々な研究テーマに対して8人の執筆者が論じ、それに呼応した形で
著者の文章を載せるといった形式で、読み方も目的によって多様である。

僕はとにかく読みやすい本を好むし、このブログではそういった類のものを
紹介しているつもり。
筆者の文章は、専門書にありがちな英語まじりの専門用語三昧的なもがないので
とても読みやすい。
歴史家でありながら(小説家ではない)その文章には創造性や物語性までも感じられる。

ホント本から学ぶことって、いろいろあるね。
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by kai_today | 2010-07-03 19:07 | 今週の1冊

今週の1冊

思い出袋
鶴見 俊輔 著
岩波新書

哲学者、鶴見俊輔が生い立ちから87歳の現在に至るまで、
自らの歩んだ道を振り返り語り尽くしたエッセイ集。
80歳から7年にわたり綴った『図書』への連載「一月一話」をまとめたもの。

中でも、日本の学校教育に対する批判は痛烈痛快である。
以下,本文抜粋

日本の知識人の記憶は短い。これは明治以来の学校制度と結びつく。

①先生が問題を出す、
②正しい答えとは先生が出す答えだ,

大学まで進むとして、18年間自分で問題を作ることなく過ぎると、

・問題とは与えられるもの、
・その答えは先生が知っているもの、

という習慣が日本の知識人の性格となる。

要するに、毎年新しく出会う先生の答えをいち早く察知して答案を書くことが
知識人の習慣となってしまう。

日本の大学は、日本の国家ができてから国家がつくったもので、
国家が決めたことを正当化する傾向が強い。
当たり前のことと思うかもしれない。
しかし、ハーバード大学は1636年創立で、1776年のアメリカ建国よりもずっと早い。
大学が国家を創り上げていくという意識が、そこにはあった。

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by kai_today | 2010-06-08 20:50 | 今週の1冊

今週の1冊

バックミンスター・フラーの世界」21世紀エコロジー・デザインへの先駆
ジェイ・ボールドウィン 著
梶川 泰司 訳
美術出版社

バックミンスター・フラー(発明家・思想家 1895年-1983年)

本書は,彼の残した思想・発明・発見の一部を紹介しながら,彼がどのように
発明を育んできたか?を論じる,いわゆるバックミンスター・フラー論。
少し難読なので,まずはさらっと流して読んでみた方が良いかも。
随所に写真やスケッチが掲載されているので,それを眺めるだけでも楽しい。

フラーは「時代の50年先を予測して仕事をしていた」と語っているが,
今まさにフラーが予測した時代をわれわれは生きています。
常に時代や経済を見据え,次から次へとアイデアを出し,実行する。
そのパワーには心底驚かされます。

彼が提唱した「宇宙船地球号」という概念では,地球を包括的・総合的な視点
から考え理解することが重要と述べています。
要するに,地球と人類が生き残るためには、個々の学問分野や個々の国家といった
専門分化された限定的なシステムでは地球全体を襲う問題は解決できない,と。
これは,専門的思考ばかりではなく総合的な性向を持ちなさい,ということ。

なるほど。
専門バカだけではダメなのです。

これは,美術を学ぶ皆さんに通じるものがありますね。

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by kai_today | 2010-05-27 11:37 | 今週の1冊

今週の1冊

生きのびるための建築
石山 修武 著
NTT出版

歴史的な”転形期”をむかえている現代に、未来を拓く若者(僕も含む)に向けてモノ作りの可能性を示す12の講義。
「建築」と題してはあるが、美術あるいは芸術と置き換えて読むことも出来る。
建築の話が中心ではあるが、ブリコラージュ(手仕事をするという意)から話が始まり、ニートやフリーターといった現代若者の置かれている状況や、サティアンや911事件等の背景にあるものを引き合いに出して、若者に対してメッセージを発しています。

著者は教育者でもあるのだが、書籍やコラムあるいは日記等のメディアから感じるのは、教育者として非常に信頼できる人物であるということ。

実際に話しをしたことも会ったことも無い僕がなぜそう思うのか?

実は、僕は著者のファンでありインターネットで発する日記やコラムを愛読している。
毎日のように更新される日記には大学での出来事も記されている。
書籍では得ることの出来ない「生」の情報が発信される。
僕はその内容から信頼を感じている。
当然、実際に会って話しをしてみないと確信はできないが・・・

皆が希望する大学には、どんな先生がいて、どんな授業をしているのか?
とても気になるところ。
先生方がブログ等の日記を発信していれば、「生」の情報や考えを覗いてみると大学選びに活かせると思うよ。

インターネットの成せる「技」ですな。

石山氏も全くのアナログ人間だが(手書きの日記をスタッフがネットにUPしている)インターネットの効力には大きな可能性を感じている。
だからなのか、すごい勢いでネット発信をしています。ホントすごい勢いで・・・

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by kai_today | 2010-05-14 15:11 | 今週の1冊